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屈辱・羞恥・教育・官能小説
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12:41:40

この物語は何気ない生活をしている女子大生に起こった悲劇の物語である・・・


名前  「新垣 紗江」
年齢  19歳



京都の高校を卒業し大学進学のため上京して来た紗江は一人暮らしを始めていた


始めての一人暮らしに 多少の不安を抱えながら 期待に胸を膨らませていた。


「大学も楽しいけど・・なんか・・いい事ないかなぁ・・」


紗江は引っ込み思案な所があり 友達があまり出来ていなかった



「彼氏とか・・いつになったら出来るんだろう・・あぁ~誰でもいいからコンパに誘ってー!」



数少ない友達には皆彼氏がいていつも自慢話に付き合わされ 羨ましく思っていた



大学・・。



『この間ね、私の誕生日だったじゃん』


『うん。』


『彼氏からサプライズがあってさ!!』


『えー!どんな?』


『誕生日祝いに旅行に連れてってくれるんだって!』


『えー いいなぁ・・でっ何処に行くの?』


『北海道にでも連れて行って貰おうかな~って!』


『えーいいなぁ』


『だから・・その時に着る服とか下着とか買いに行くの付き合って!!』


『えー・・』


『お願い!お土産買ってくるから!!お願い紗江!』


『も~仕方ないな(笑)』


『ありがとう。彼と初めてのお泊りだから 気合い入れる!!』


『勝負・・なんだね(笑)』


『そう!勝負(笑)』


紗江は一番の親友 「平井 美紀」の、のろけ話に付き合わされていた


『紗江は彼氏はまだ出来ないの?』


『うん・・』


『バイトでもしてみたら?』


『バイト?』



『うん。新しい出会いとかあるかも知れないじゃん!』


『バイトかぁ・・お金も貰えるし・・いいかもね(笑)』


『そこで素敵な出会いがあるかもよ!』


『そうね(笑)』



何気ない会話の中で、いつも美紀の事を羨ましく思っていた紗江は

いつか自分も彼氏の話を聞かせたい・・・


そう思っていた



「紗江は学校にも慣れてきたし・・・」


美紀からのアドバイスもあってバイトを始めることにした。



アルバイトの面接は 夕方から0時までの居酒屋に決まった


バイトを始めて数ヶ月・・・

ある一人の男と出会った・・・


その男は バイト先の常連客で 気さくな感じの人間で店の人間たちとも仲が良かった


紗江もよく声を掛けられて楽しく会話をしていた。


『君 新人さん?』


『あっ。はい・・と言うかバイトです(笑)』


『学生?』


『はい、大学生です』


『そうか、勉強にバイトか大変だろうけど頑張るんだよ』


『はい!有難う御座います』


こうしてバイトの環境はとても楽しく過ごしながら時間が経っていった



紗江はいつもバイトを終わると、まっすぐ家に帰えると言う生活パターンだった



バイトの帰りにはコンビニにより 飲み物をなどを買っていた 


数日間後も同じ様にコンビニ寄った


何故か誰かに見られているような感じがした・・



「なんか・・視線を感じる・・」


『・・・』


振り向く紗江・・・



「気のせいかな・・・なんか見られてるような気がしたんだけど・・・」


少し変な感覚をいだいたが・・・


気にしないで雑誌コーナーに居た。


何気にレディースコミックを手に取った・・



誰かに見られているような感覚は恐い様な気持と裏腹に少し、いやらしい気持ちになってきた・・・


その時、同じバイト先の先輩がコンビニに来て声を掛けられた 


『お疲れさん、紗江ちゃん今帰り?』

『あっ・・はい・・じゃあ 失礼します』



慌てるように本を籠に入れ、逃げるように家に向かった・・・


『あの本・・・買っちゃった・・・』


内心 ドキドキしながら帰路へ向かった


あんな本読んでるって思われたら・・変態かと思われちゃう・・


そう思うと・・股間はいつの間にかヌルヌルし始めているのが分かった・・・


自分を抑えながら自宅へ急いだ・・





























17:32:07
FC2をご覧の皆様、いつもありがとうございます。

長きに渡る、「傀儡」シリーズどうでしたでしょうか?

他サーバーで一度公開し、手直ししながら再び公開したのですが・・

誤字脱字など多く、読みづらかったではないか・・とも感じております。

が・・しかし・・内容は分かりますよね(笑)


所詮、素人が描く小説よ思い、その辺は御愛嬌でお願いします。


この傀儡は、初めて書いた「処女作」です(爆)

ええ、頑張っちゃいましたよ(σ´囗`。)ツカレタ



哀川 京介と小川 愛美の結末はそれぞれでした・・


読み手のスキル、好み、考えなどにより、どう感じたか・・

などは正直気になるとこですが(笑)


まぁ、そんなこんなです、詳しくはFC2小説かアメンボの楽園でもご覧ください(笑)


手抜きか?って(笑)いえ、長々と書いたのが・・消えてしまったんです・・

面倒なだけです(断言)


次回は 「監禁」をお送り致します どぞよろしく



人間の本性を曝け出して描くナイスな作品をよろしく☆

12:34:20
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11:59:17



『待っ・・て・・』





ジャニスは足を止め振り向いた・・




意識の無いはずの愛美がジャニスの方を向いていた





愛美の母は驚いき、愛美に縋りついた






『愛美ちゃん!愛美ちゃん!分かるの?お母さんよ!ねぇ 愛美ちゃん!!』






愛美は母親の手を握り静かな笑みを見せた







『あ・・の・・人を・・』





『うん、うん』



『何か伝えたい事がある見たいです、お願いします』




『・・はい・・』




母親はジャニスに愛美の近くに来るように頼んだ・・





ジャニスは目を疑いながらも愛美を見つめた






『愛美ちゃんこれでいい?』





『あり・・が・・とう・・』






『俺の事が分かるのか・・てんてん(愛美)・・』









『・・じ・・じゃ・・にす・・さ・・ん・・』








「・・・一体・・どう言う事なんだ・・」








『き・・きょうすけ・・さん・・・キラー・・さまぁ・・』





「何故・・あの状態から・・手紙なのか・・京介さんからの言葉がそうさせているのか・・」








『・・・京介さんは・・』









愛美の母はジャニスの腕を掴んで横に首を振った




「ここで愛美の希望を失わせたくない・・そう言う事か・・・」








『愛美ちゃん。あなたのお腹の中に、その京介さんの子供がいるのよ・・・』



愛美の表情が止まった




目覚めたばかりの意識に京介の子供が宿っている現実を突きつける事は何を意味するのか・・・



愛美の覚醒を促すのか・・ 



それとも・・・破滅への道しるべになるのか・・・










『子供・・京介さんの・・子供・・』








ジャニスは親子のやり取りを聞いていた・・




この目覚めには意味があるものなのか・・


愛美の妊娠は何を意味するものなのか・・




ただの快楽的な行為の妊娠であれば、今までに「綾瀬 千佳」ですらありえた筈だ・・




愛美が妊娠をどう捉えるのか・・・




意識の目覚めが彼女を普通の状態へ導くものなのか・・・






傀儡の呪いのようなものを感じた・・




愛美は自分のお腹を摩り、嬉しそうな顔をしていた








『産むわ・・私・・京介さんの子供を産んで、彼が迎えに来てくれるのを待つわ・・・』







『・・・愛美・・ちゃん・・』








『・・・』






愛美は自分の意思を伝えると、また静かに目を閉じた・・・






『愛美ちゃん?愛美ちゃん?』





『お母さん・・久しぶりに目が覚めたせいか・・疲れたの・・少し休ませ・・て・・』





『・・・うんうん・・』





母親は愛美の頭を優しく撫でていた





愛美は母親の手の中で眠りについていた・・







母親が一つのキーワードだったのか・・・




京介が残した、最後の傀儡「てんてん(愛美)」




日本全国で愛された女・・




そしてメディアに衝撃を与えた女・・




今までに無いくらいの大打撃と惨劇のキーマンだった愛美・・










「京介さんが・・俺に託すと言うのか・・・」











ジャニスは二人をそっとして病室を出た







その後・・




愛美はあの日以来、身体の状態は良いが目を覚ました様子はなかった・・・





愛美は子供を本当に産むつもりなのだろうか・・・




あの時の愛美の目覚めは一体何を意味していたのだろうか・・・





ジャニスは本部事務所のPCモニターから愛美の様子を見ながら




多数の疑問とこれからの事を考えた・・・




残された者がしなければいけない事・・・




妊娠に京介は気づいていたのか・・・




ほっておけば良いものでもあった筈だ・・




それをワザワザ俺に出向かせた意味・・




それもこれも・・ただの偶然だと言うのか・・











「何れ・・彼女が目を覚ました時に・・全ての始まりか・・終わりの答えがでるのだろう・・・」











































10:41:35
愛美の母は何か思いつめるような顔しながら言った・・・





『妊娠ですか・・・?』




『えぇ・・運ばれてきた時には分からなかったんですけど・・ここで治療をしている内に、それが分かったんです・・』





涙を溜め、どうして良いのか分からないと言ってきた・・・







『・・・どうするつもりですか?』





『どうするって・・言われても・・このままでは、もし産んだとしても本人が育てる事は難しいかと・・』





『・・・そうですか・・』





『中絶するのが・・本人の為にも赤ちゃんの為にもなるかと・・・』






『・・・』





ジャニスは愛美を見つめた






話を聞いているのか・・聞こえているのか・・・




どうかは分からないが・・悲しげな表情にも見えた・・






『愛美さんの体は健康体なのですか?』




『体の方は・・・もう回復したようです・・』





力無く答えて来た・・・




『何ヶ月ですか?』




『まだ3カ月と・・』




「どちらにしても間に合うか・・」




ジャニスはそう思った





『どうしたらいいんでしょう・・意識さえハッキリしていれば本人に決めさせたいんだけど・・』




『・・・』




『それと・・子供の父親が誰か・・・私には分からなんです・・・せめて・・愛美が普通の状態であれば・・・』







『・・・父親・・ですか・・それは・・恐らくその手紙の主だと思います・・』







『本当ですか!!』








『えぇ・・残念ながら・・本人は他界されていますが・・』







『えっ・・なんて・・可哀想なの・・この娘・・』








愛美の母は娘を不憫に思った・・





こんな状態になった上、妊娠していて、しかも子供の父親は死んでいる・・



この現実を受け止めきれなかった・・・





『そんな事があったんですね・・・それで・・この子・・』



ジャニスは母親をじっと見つめた



『愛美ちゃん・・あなたの事は私がずっと守ってあげるからね・・』





愛美の身体にしがみ付き、号泣した・・・









ジャニスは、何れにせよ・・この状態ではどうしようもない・・


日を改めるか・・人気が無くなった時に薬を混入するか迷った・・







『お母さん、あまり気を落とさないでください・・本人は生きています・・きっと・・・意識は戻りますよ・・』



慰めにも似た言葉を掛け病室を出ようとした・・



ジャニスが立ち去ろうとした時、てんてんの母は深々と頭を下げてきた・・



『・・・』



何も知らないが故 良い人と感じたのだろう・・




そう思うと、とても可哀想な人間にも見えたと同時に真実は知らない方が良い・・




これが傀儡がもたらす呪縛なのだと・・感じた





振り返り 一礼をし立ち去ろうとすると・・・




『この手紙・・一緒にこの娘に聞かせてやってもらえますか・・・』




京介からの手紙を差し出してきた




『いえ・・私にはそんな権利は・・』




『貴方がここまでこれを持ってきてくれたのもの何かの縁です・・愛美の為にもお願いです・・』




『・・・』




ジャニスはベットまで戻った




愛美の母は手紙を開封した




「カサ・・」



『分かりました・・・』



ジャニスは手紙を受け取り読む事にした




『愛美ちゃん、聞いててね・・』



愛美の母は涙ぐみながら言った











「愛美、元気でやっているか?お前が気にしている芸能の出来事の件は最善を尽くし 




事態を納めた、今は自分の体の事だけを考えてしっかり治療してくれ。




最後こんな形になってしまった事を本当に申し訳ないと思う、お前が成し遂げたかった夢まで潰してしまって




本当に申し訳ないと思っている・・。




この手紙と一緒にお前から預かっていたお金を全て返す。



迷惑をかけた分、少し余分に金を入れておいた。




今の俺にはそれくらいしか出来ない。 



今後、きっとその金は役に立つ筈だ、自分の為に使って欲しい。




もし・・お前が望むのなら退院した後「HEAVENS CAFE」を訪ねるがいい。




そこでもう一つの選択肢が出来るだろう。



それも選ぶのはお前だ




強くなろうと必死に頑張っていてくれた、愛美、お前を俺はとても好きだった。




ありがとう。 愛美




哀川 京介         」









手紙を読み終えると、愛美に異変のようなものを感じた






目は泳ぐように動き





口をパクパクさせていた・・







『どうしたの?何か 何か言いたいの!!愛美ちゃん!!』







母親は愛美に覆いかぶさるようにし、体を少し起こしていた






ジャニスは哀れな姿だと感じ・・ 



背を向け、部屋を再び出ようとすると・・












『待っ・・・て・・・』















愛美が言葉を発した・・・。































17:23:02


『京ちゃん・・・私・・』




愛美は京介の背中にしがみ付いた・・・




京介はタバコ吹かした・・・





「フゥー・・」





『愛美・・無理せんでもええねんど・・』




『・・・』




『確かに・・お前は最高の打撃を食らわせれるだろう・・・』




『それは・・どこに?』




『㈱ MIOや・・・』





愛美の脳裏には「㈱ MIO」の今までの仕事や「竹内 美央」の顔が過ぎった・・・




『えっ・・それは・・』





愛美の考える、今後のプランにも大きく影響する・・・



あの会社が何かしらの打撃を喰らうとしたら・・共倒れになる・・・




『そんな事をしたら・・私まで・・』




『だろ・・せやから・・お前は降りろ・・』




京介は最後の忠告を入れた




愛美は暫く黙りこんでしまった・・・




京介は下を俯き涙を流す、愛美に言った・・




『プランの事は考えんでもいい、お前が降りようが降りまいが・・下される鉄槌は変わりはない・・ただ期間が延びるだけや・・・』




『私は・・どうすれば・・』




『強くなるしかない・・・何ものにも耐えれる精神を保つんだ・・』










『・・・やるわ・・・私・・』












愛美は決意した・・・



自分が抜けても抜けなくても、結果は一緒・・



自分が加わる事によって時期が早まる・・



と言う事は・・京介との時間も早く訪れる・・






『愛美・・ほんまにええのんか・・』





『うん・・・約束して・・愛美を愛美を見捨てないで』





『あぁ・・約束する・・』






京介は愛美を抱きしめベットへ運んだ・・・




その日の愛美は少女のようだった・・





体を硬直させ




顔を真っ赤にした




涙を流しながら、何度も京介を求めた・・・




不安を体でかき消すように・・





『京ちゃん・・中で・・奥に・・』




『あぁ・・』





京介は愛美の体内の奥で脈をうった・・・






「ビクン・・」






二人はそのまま、何時間もベットの中で求め合った・・・














その翌日だった・・・・







事件が起きたのは・・・・





























01:11:15
数ヶ月前 都内某所・・・




愛美は今後の芸能活動について考えていた



いまやテレビを付けて自分が映ってない日は無い



目標であった、グラビア、CMなども㈱ MIOとの契約で叶った



遥か頭上だったと思っていた目標も意外と早く達成した



㈱ MIOの会長、闇田 ヒロシのバックアップもあり、会社の経営までしている




その会社は芸能プロダクション




いつまでも自分も若い訳ではない、次々に出てくる新人を上手い事プロデュースして会社を運営していく



㈱ MIOとのと付き合いを辞めなければきっと、何年か先までは上手く行く・・



もし、切れてしまったとしても、事前に自分が新人を連れて営業にまわれば何とかなる



愛美は芸能活動の先と方向性を考えていた







『ねぇ、京ちゃん』




『何や』




『考えたんだけど・・私、そろそろ引退したい』




『今はあかん言うたやろ』




『また・・プラン?』




『そうや・・』






ブラックコーヒーを飲みながらタバコを吹かす京介





『あのね、京ちゃん』




『?』




『愛美は京ちゃんのアドバイスもあって、夢が叶ったの』




『夢?』




『うん、芸能界も、もういいかなって思っているんだ』




『・・・会長さんは世界へ向けてお前を売りだそうと思っているらしいやんか』




『うん・・そんな話もされて入るけど・・それって・・幸せなのかな?』




『・・・会長に取っては幸せな事やろな・・・奴は金しか見てないからな』




『うん・・私はあの人の為にお金を稼がなければならない訳じゃないじゃない』




『そやな』




『私は世界とかお金とかはどうでもいいの』




『有名になりたくて芸能界に入ったんちゃんか?』




『確かに・・最初はそうだったけど・・・今は違う』




『・・・』





愛美は京介の顔を見た






何かを考えている・・・




私に向ける言葉なのか・・・




今後の方向性の事なのか・・・






『なーんてね、嘘!』




『嘘?』




『うん、私はもっともっと頑張って沢山お金を稼ぐ』




『・・・』




『そして・・・世界で一番豪華な結婚式をする』




『結婚式?』




『うん、京ちゃんと(*´∀`*)』




『・・・そうか・・そんな事考えてたんか・・・』




『うん いいでしょ?』




『あぁ・・』





窓の外を見ながら答える京介に愛美は自分だけが愛しているのではないか、と言う不安が込み上げた





『ねぇ・・京ちゃん』




『なんや?』




『京ちゃんにとって私の存在って何かな?』




『大事な人間や』




『大事って事は・・将来は望めるの?』




『・・・恐らくな・・』




『私はプランだけの為に存在するわけではないよね・・・』




『そんな訳・・・無いやろ・・』




『信じていいの・・?』





京介は数秒間、考えて答えて来た





『強くなれ・・そうすれば・・きっと一緒になれる』




『強く・・』




『そうだ』




『強くって・・どんな風に?』




『何があっても・・俺を信じる事だ』




『今でも信じているもん!』




『今よりもや・・・』




『何が足りないの?何をどうすればいいの?』





愛美は不安に押しつぶされそうになり我慢していた涙が溢れ出た・・・





『私は、将来を見たいの・・もし、自分が芸能界を辞めても生活は出来るように先も考えてる、それと同時に幸せにもなりたいの!』





『幸せ・・・』






『私・・・京ちゃんの前では・・てんてんじゃないんだよ・・・普通の・・女の子なんだよ・・』





『・・・』




『幸せになりたいじゃん・・・そう言うのって・・考えたら駄目なの?』





京介は愛美の言葉を聞くと、少し目を大きくして驚いているようだった




普段から、京介に意見を言う事などなかったからだろう




少しでも京介に嫌われたくない・・




京介に愛されたい・・そう言う気持ちから、愛美はそうしていたからだ





『愛美・・・お前・・』





『えっ・・えっ・・えっ・・』






我慢していた涙が溢れ出た・・







「こんな事を言いたかったんじゃない・・・ただ、いつまでも一緒に居たい・・それだけなのに・・」






京介は愛美に近づき抱きしめてきた





『いや!・・いや!』





愛美はこんな自分に同情して抱きしめてきているんだ・・そう感じていた





『愛美・・』






尚も強く抱きしめてきた







『辞めて・・その気がないなら・・抱きしめないで・・・』





か細く小さな声だった・・・






『そうか・・・』





京介は愛美を放した




『・・・』






窓を再び眺めながら言った






『今なら・・・辞める事が出来る・・・』





『えっ・・何を・・』






『プランだ・・お前の将来だけを考えるのであれば・・それが一番の方法だ・・・』







『それは・・可能なの・・?』






『可能さ・・プランを進行しなければいいだけだ』






『それでいいの?』






『それはお前が決めろ・・』







京介が不本意である事は分かっていた・・・







『私が・・・』






『そうや・・』






『もし、辞めたら・・京ちゃんは・・どうなるの・・?』







『お前の前から姿を消すまでや』






『えっ・・・』






『正確に言うと暫くの間は会えないと言う事になるだろう・・・』






『どうして・・』







『お前の歯車を止める事は出来ても、他の歯車は回っている・・・お前をプランから外して終わる訳ではないんや・・・』







何か大きな事が起きる予兆を感じた・・







『一体・・・何を仕出かそうとしているの・・』







『・・破壊だ・・』







『破壊?』







『そうだ・・腐った呪縛の連鎖をだ・・』







『破壊が終わったら・・全ての終わりなの?』







『そうや・・全てが・・終わる・・』








暫くの沈黙があった・・・












『京ちゃん・・・私・・』




















08:46:03


ジャニスはタクシーの中、愛美の詳細を考えていた・・




メモに書かれていた病院は10分少々で着くらしい・・・







本人を見てから判断した方がいいのか・・



他の傀儡達同様に処分をするべきであろうか・・


そして・・京介は何を望んでいたのか・・・



生かしてたとしたら・・・



処分をしたとしたら・・・







『お客さん、着きましたよ』



『・・・はい』




ジャニスは金を置き病院に入った・・・。



ジャニスとしては、愛美に対し特別な想いは無い・・






「ガサッ・・」




メモ用紙を出した



メモには病室の番号も書かれていた



ロビーを抜けエレベーターに乗った



「カチ・・」




エレベーターが昇る中、ポケットの中の薬を確認した






「これを使う確率の方が高いだろう・・・下手に意識があっても困るだけだ・・・」





エレベーターは 8階で止まった





「ガーッ」




「コツ・・コツ・・」





「ここか・・・」




部屋は一人部屋だった・・





「・・・」





ノブを握ろうとした時、中から声が聞こえてきた






『良かったですね、体の方はスッカリ元気になって』




『ええ、お陰さまです』




『それで・・どうされるんですか?』




『・・どうって・・言われても・・本人の意識が・・』




『・・・まだ どちらにしても、まだ考える時間はありますので、良く考えて下さいね』




『えぇ・・事態が事態なので・・今は・・』





部屋から人が出てきそうな気配を感じたジャニスは病室を離れた





看護婦が出て行った・・





病室から聞こえていた会話は,愛美と看護婦ではなさそうだ・・



愛美以外と会うのは少し不味い・・





時間を開けて一人になるのを待とう、そう考えた



すると、数分も経たないうちに母親らしき女が病室から出て来た




女はエレベーターに乗り、下へ向かったようだった




「今しかないな・・・」




病室へ行った





「コンコン・・」




「・・・」




中からは声が聞こえなかった




「ガチャ・・」





部屋に入ると一人の女が寝ていた








「小川 愛美・・・」









あの一世風靡した、女優「てんてん」がベットに寝ていた・・







病室には、愛美、意外は誰もいなかった






ジャニスは傍に行った





愛美はジャニスが近寄っても、窓の外を眺めていた






『愛美・・』




『・・・』




『てんてん・・』





静かにゆっくりジャニスの方に顔を向けた






『・・・』





瞬きをゆっくりしながら、じっとジャニスを見つめてきた・・





『てんてん・・私が分かるか?』




『・・・』






色々と話してみたが全く反応が無く、ただジャニスを見つめるだけだった・・






「このまま生かしておいても・・」








点滴に薬を混ぜよう・・そう考えた







「ガチャ」






『あら?どちらさん?』




愛美の母親らしき人間が入ってきた





「ちっ・・今日の所は様子見だ・・」







『・・あぁ・・見舞いに来たのですが・・』





『愛美のお知り合い?よくここが分かりましたね・・』




『えぇ・・』




『あんな事があったから・・隠れるようにここへ・・』




『お気持察します・・、実は愛美さんに渡さなければならない物があって見舞いを兼ねてお邪魔しました』




『ありがとうございます・・私は、愛美の母親です。・・・・渡すものとはいったい何ですか?』





やはり母親だった・・



何処か警戒心があるようだ・・



無理も無い、全世界へ向けて発信させられた あの映像がそうさせているのだろう・・・






ジャニスは京介から預かってきたカバンを渡した




『これを・・』




愛美の母親はカバンを受け取った



『見ていいのかしら・・変な物が入っていると言う事はないですよね?』




『変な物ではありませんよ・・ご安心ください』




母親は少し疑心難儀な顔をし、鞄のファスナーを開けた




「ジィー」




鞄の中には現金の山・・・





『この・・お金は・・?』





『このお金は、ある方から預かっていたものです。その方が言うには、愛美さんのお金だと聞いてます・・』





『この娘の・・?』





『えぇ・・芸能活動で稼いだものだと・・』





『こんなに・・』





『中に手紙入っています、愛美さん宛てにその方からのメッセージが書かれていると思います・・私は見てませんが・・』





母親は手紙を取り出した





ジャニスは愛美を眺めた・・






愛美は窓を外を眺めている・・・・




とても正気とは思えなかった・・・





『愛美さんの様態はどうなんですか?』




『この娘は・・・体は元に戻ったんですけど・・・』





ジャニスは横目で母親を見た・・





『何か?』




『意識が・・』




『何も感じない・・・のですか?』




『えぇ・・・耳は聞こえてるみたいなんですけど・・』




『・・・そうですか・・・無理も無いですね・・あんな事があれば・・』




『それと・・ひとつ 問題が・・』





『問題?』





『・・・えぇ・・』





『差し支えなければ・・』


















『この娘・・妊娠してるんです・・』















『妊・・・娠・・』

































16:17:49
小川 愛美(てんてん)は京介の元から離れて半年が過ぎようとしていた・・。




病室では「㈱ MIO」での飛び降り自殺、都内の爆破事件が何度もTVで流されていた





「・・・・」





『小川さん、検診の時間ですよ』





看護婦がいつもの様に検診をしにきていた





「・・・」





愛美は窓の外を眺めるだけであった・・・






「これが終われば一緒になる・・・一緒になる・・・強くなる・・・」







『さぁ、行きましょうね』








看護婦は愛美の言葉を相手にする事無く診察室へと連れて行った












「東京駅」




京介のPCのファイルの中にはあるコインロッカーの場所と鍵の置き場が記載されていた。






「ここか・・」


データに記載されたロッカーナンバーを探した






「4542・・・死後死人・・まさかな・・」






「カチ・・」





ジャニスは駅のコインロッカーを開けた





中には、中くらいのカバンが一つあった





「・・・これは?」








ジャニスはもしかしたらとんでもない物かもしれない・・駅を離れた




人気のビルの裏路地で鞄を開けてみた






「ジィー・・・」









カバンの中には沢山の現金、通帳、ハンコ。そして2通の手紙があった。







一通は「愛美」宛





もう一通は 





「ジャニス宛」だった







「・・・私宛てに・・?最初からこうなると考えていたのか・・・」







沢山の疑問が浮かんだ・・・






自分の死を予測・・いや・・覚悟をしていたのか・・・





このカバン類の仕込みはいつ行われたものなのか・・





もしや・・生きているのでは・・・






ジャニスは空を見上げた









「京介さん・・・あんた本当に死んだのかい・・・」















それから数時間後、ジャニスは東北新幹線に乗っていた




京介の指示により、愛美の安否を考え東北へ身柄を隠したのだった







「メモに記載されていたのは その病院の名前だった」








もし、ヒロシにてんてんの居場所が分かってしまえば確実に殺されていた 




こうまでして彼女を守ったのは何故か・・・







「本当に・・綾瀬 千佳 以来の京介さんは、まるで自分が傀儡のようだった・・・





千佳だけではなく・・愛美へも依存をしていた・・いや・・傀儡に取りこまれたのだろうか・・・」







窓の外を眺めた・・・







流れる景色の中、ジャニスは自分の中の知り得る京介に問いた







「京介さん・・一体・・あんたは何を考えていたんだ・・・」




「・・・」





新幹線がトンネルに入った





暗闇の中を走る窓の景色に自分の顔が写った






「・・?」






ガラスに写る、京介の姿・・・






京介はポケットに手を入れた・・・







トンネルから新幹線が出た・・・








「フラッシュバックか・・・幻か・・」






ジャニスは何気にポケットに手を入れた









「カサ・・」






ジャニスは手紙をポケットに入れていたのを思い出した







「・・手紙・・を見ろと言うのか・・・」








手紙の封を開けた・・・







その内容はジャニスの知る、京介では無いような文面だった







「ジャニス、この手紙をお前が読んでいると言う事は、きっと俺は今この世に居ないと言う事になるだろう




愛美はとても過ごした時間の短い傀儡だった。そんな中、彼女は自分の夢を語り、夢を捨て、夢を見た。




大きな衝撃に耐えれる様に強くなれと言い続けたのだが、それはやはり困難だったようだ。




だが、あの時点で有名人の「てんてん」として愛美を抹消する事は不可能だった。




それだけでは無く、俺は彼女の想いを考えてしまった




千佳を失った後だけに傀儡を傀儡として見ていく事に



多少の疑問が感じ始めたんだ・・・




今考えるとあの時から俺は傀儡に取り込まれ始めていたのかも知れない。




ジャニス、愛美をよろしく頼む、彼女は最後に残る傀儡となるだろう。




正気で居るならば、彼女に何かしらの協力をしてやって欲しい。




もし、異常を来しているのならば、お前の判断で、その時は抹消してやって欲しい 




彼女の為にも・・・




追伸、




この金は愛美に渡してやってくれ、もともとは彼女の物だ・・。」














「・・・」







ジャニスは自分宛の手紙を読むとぼんやりと外を眺めた・・・






「・・・」















「山形駅」




車内の放送は山形に着いた事を知らせた




ジャニスは山形で降りた・・・












「らしくねぇよ・・・京介さん・・」










ジャニスはジャケット内ポケットの中に手を入れた




「カラカラ・・」






ジャニスの手の中には、




他の傀儡達に飲ませた「安楽死」用の薬が入っていた







駅前を多少歩いた・・







「こうして、一人でこんなとこまで来るのは何年振りだろうな・・・」







寒空に舞う 粉雪がジャニスの頬を凍てついた・・・・





胸の奥に納得しきれない気持ちがあった・・・









「京介さん・・・あなたはお強い人なはずだ・・・」














手を上げてタクシーを止めた・・・













































03:14:25
「愛美、全てが終わったら一緒になろう・・強くなれよ・・・」





「はい・・キラー様・・・」















「株式会社 MIO」でも飛び降り事件の惨劇は全国的なニュースになった




飛び降りた肉体は誰か詳細が分からないほど肉体がバラバラになり



身元不明の死体として処理された







「謎の飛び降り死体。㈱ MIOとの関係は?都内での謎の爆発との関係はあるのか?」





各新聞の見出しは記事を飾った







「バサッ」






「・・・京介さ・・ん・・」






ジャニスは自分の持ち得る力を最大限に使い事件の解明の妨害工作を行った




京介と判別できる資料をこの世から全て消し去った





長い間、京介と共に歩んだ影の道・・・




未だその傷跡は深く残り 



過去に作られた傀儡達が地下室に補完されていた・・・





皆、精神コントロールまでは行きつかず「性」の玩具となり 



裏では競売にかけられ、その後、飼い主によって処分されるものもいた・・・





『X・・・。地下の傀儡達にこれを・・・』





数十個の薬を渡した・・





『これは・・』





『京介さんからの・・・いや、彼の意思の元に・・だ・・』





『色々と問題になるのでは・・』





『大丈夫だ・・・俺達の知らない所で京介さんが全て手を打ってくれていたようだ・・・』





『京介さんが・・・』





『あぁ・・彼の意思に従うんだ・・・』




『分かりました』




ジャニスが渡した薬は 安楽死の薬であった




地下に残された数体の傀儡達は薬により苦しむことなく安らかに眠った・・




その後、遺体は地下室の更に深い穴を掘り、埋めてコンクリートを流し込んだ・・・




ジャニスは傀儡達に線香を上げた・・・






京介のシークレットルームへ行った




「ガチャ・・」




室内は綺麗に片付けられていた・・




美央を監視するために付けられたモニター数個も外され部屋の隅に山積みにされていた




灰皿にはタバコの吸い殻が数本あった・・




ソファーに座り京介の吸い殻をぼんやり見つめた・・




ジャニスは京介のシケモクをくわえ火を点けた・・





「・・・傀儡・・か・・」




ソファーの前の大きなガラスケース・・




そこには花に囲まれ冷凍保存されている「綾瀬 千佳」




ジャニスは立ち上がり千佳の傍へ行ってみた




ガラスケースには心拍計も装置してあった・・






「こんなものまで付けていたのか・・・」




京介にとって、この「綾瀬 千佳」が全てを変えてしまったのかも知れない・・・



そんな風にも感じた・・




心拍系は音を出す事もピクリと動く事も一度も無かったようだ・・・





「・・・君も・・被害者だったんだな・・」




ジャニスは千佳の顔を見上げた・・・・





「・・・何っ?・・・これは・・」





心拍もしていない千佳の目から涙がこぼれていた・・・





「・・・そうか・・君も京介さんの元へ行きたいんだな・・・」





ジャニスは京介のシークレットルームを閉鎖し、部屋全体をコンクリートで埋める事にした・・





「大事・・だったな・・・彼女の口癖は・・」





千佳の眠るケースの冷凍装置のスイッチを切った・・・



「カチ・・」



地下の通路を歩いている時、京介から渡されたメモ用紙の事を思い出した・・・




ポケットの中にくしゃくしゃになって入っていた紙を取り出した・・






「ここに何か秘密が隠されているのかもしれない・・・」





そこには地方のある病院の名が書かれていた・・







ここに「愛美(てんてん)」が居る・・




残された傀儡が居る場所・・・





病院名の他に、京介からの暗号めいた文字が書かれていた・・・





「・・・」




ジャニスはHEAVENS本部事務所へ行き、京介の使っていたPCへアクセスした




そこにはパスワードが入力されるようになっており京介の暗号めいた文字を入力してみた・・





パスワードは承認され画面が変わった・・




そこには愛美の姿が表示されていた・・





「動画か・・・?」





よく見ると、そこに表示されている日時はリアルタイムのものである事が分かった・・






「彼女は・・生きている・・・健全な体なのだろうか・・・」





映し出される愛美は病院のベットに寝ている姿で時折を誰かと話をしているようだった・・・






「京介さんは・・愛美を監視していたのか・・それとも何かプランがあったのだろうか・・・」





動画を閉じるともう一つのファイルがあった・・





「カチ」





そのファイルを開けた・・









「ジャニス。このファイルをお前が開ける事を願い、これを残す。





千佳は安らかに眠らせてくれ




「愛美は・・・・」






愛美についての京介の考えが書かれていた・・・






「京介さん・・・あんたが・・あんたが・・・一番の傀儡だったよ・・・」





「なのに・・・俺は・・・」





メモ用紙をぐしゃっと握りつぶした・・・






ジャニスは上着を羽織り、すぐに事務所を出た・・・・










































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