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2010/05/23
10:36:16
数種類の薬を持ちVIPルームへ戻った・・・
佐原はジャニスから薬を受け取ると種類と数を見ていた
『どれが、その例の薬なんだ?』
『これです』
ジャニスは薄いピンク色の粉末の薬を指さした
『ほう』
『名称は「千佳ドラック」です』
『人の名前みたいだな』
『はい、一番最初に使った方のお名前を頂きました』
『その娘は今は?』
『お亡くなりになりました』
『薬でか?』
『念密に言うと、薬で死んだのではなく殺されたのですが・・』
『最初からそう言う目的だったのか?』
『いえ、何れ終わる・・ならば・・と言う感じらしかったです。現場に居合わせた訳ではないので正確な情報はありませんが・・』
『・・・千佳ドラックは使い方が難しそうだな』
『いえ、そうでもないです』
『そうか?』
『はい、心さえ入れなければ』
『心?』
『はい、その薬は傀儡ようです』
『傀儡・・操り人形だったか?』
『そうです、肉体と精神の分離を図ります、そして新しい人格を植え付ける形になります』
『思いのまま、と言うことになるんだよな?』
『そうなのですが、その人格の感情を持っているのです』
『感情?』
『主人に縋るような絶対的な想いですかね・・』
『いいじゃないか』
『そうでしょうか?・・所詮、傀儡です。そこに少しでも答える気持ちがあれば簡単に取り込まれます』
『相思相愛になるのではないか?』
『最初はそうでしょう。いづれこの薬を使った人間は、まともな人生は歩めません、そんな人間に取りこまれたら大変です』
『確かに・・余程の強い精神でなければ無理そうだな』
『佐原さんなら大丈夫かと・・』
『俺は大丈夫だ・・この薬は紗江が言う事を聞かない時だけ投与する』
『連続的でなく、時々使うのですか?』
『そうだ、効果は薄いか?』
『どうでしょうね・・前例がありませんので・・』
ジャニスは京介と千佳の事を思い出した・・・
あれだけ強固な精神を持つ京介でさえ、千佳に取りこまれた
今も尚、地下室には千佳の遺体が冷凍保存したままである
プランを遂行している間は大丈夫だろうが、それが終わった時、再び京介は取りこまれるのか・・
それとも、墓のような感覚になるのだろうか・・
何にせよ、あの薬を使った者も、投与された者もまともな形ではいられない・・
『ジャニス?おいジャニス』
『あぁ・・すみません・・』
『どうした?』
『過去をお浚いしてました・・』
『この薬のか?』
『はい、上手い使い方をするにはどうしたらいいかと』
『分かったら教えてくれ、今はこのままでもいい』
『恐らく、分量だと思います、半分に分けて使ってみてください』
『そうか、分かった』
佐原は宝物でも手にしたかのように喜び勇んでいた
顔はにやけ、ワクワクしているかのようにも見えた
傀儡師が変われば、この薬も活かされるものなのか・・・
何にせよ、面白い事になった・・
『佐原さん、今回の女性をもし処分するような事になるとしたら、うちで引き取らせて下さい』
『処分?そんな事はある訳ないだろう』
『そうでしたか・・それなら良いのですが、もし、もっと佐原さんにお似合いな方が現れ、こいつはもういらないと感じた時でも構いません』
『・・無いとは思うが分かった』
少し不満げな顔をしていた
『そろそろ行くな、薬の代金は幾らだ?』
『それは結構です』
『そう言う訳にはいかないだろう』
『佐原さんは、今日大きな出費をされています、私達、友人じゃないですか、気にしないでください』
「友人・・さっきも京介が言っていたな・・・」
『そうか、悪いな持つべきものは友だな』
『はぃ』
「ニヤリ」
佐原は気を良くした
『今日はこの辺で行くよ、夜に紗江を連れてこれるようであれば連絡する』
『是非、お待ちしてます』
『今から、一度戻ってプランを組みなおす』
『何故ですか?』
『こんなに凄い薬があるとは思わなかったからな、この薬に合わせたプランを作ってみるんだ』
『相変わらずですね(笑)』
『俺のプランは完璧だからな』
『はいっ・・・ニヤリ』
佐原はHEAVENSをあとにした
。
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普段眠っているもう一人の私を(心理と言うんでしょうね)呼び起こすよう‥☆
いつも、私を刺激的な世界に連れて行ってくれる。
そして教えてくれるようです。
『人間って生き物は愚かだろ?‥( ̄ー ̄)ニヤリ』
って。
その深みのある物語に
いつも自分を重ね楽しみに読んでいます♪
お忙しい中の執筆だと思いますが
どうか無理ないよう、お身体ご自愛下さいね。