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2010/03/10
16:17:49
小川 愛美(てんてん)は京介の元から離れて半年が過ぎようとしていた・・。
病室では「㈱ MIO」での飛び降り自殺、都内の爆破事件が何度もTVで流されていた
「・・・・」
『小川さん、検診の時間ですよ』
看護婦がいつもの様に検診をしにきていた
「・・・」
愛美は窓の外を眺めるだけであった・・・
「これが終われば一緒になる・・・一緒になる・・・強くなる・・・」
『さぁ、行きましょうね』
看護婦は愛美の言葉を相手にする事無く診察室へと連れて行った
・
・
・
・
・
「東京駅」
京介のPCのファイルの中にはあるコインロッカーの場所と鍵の置き場が記載されていた。
「ここか・・」
データに記載されたロッカーナンバーを探した
「4542・・・死後死人・・まさかな・・」
「カチ・・」
ジャニスは駅のコインロッカーを開けた
中には、中くらいのカバンが一つあった
「・・・これは?」
ジャニスはもしかしたらとんでもない物かもしれない・・駅を離れた
人気のビルの裏路地で鞄を開けてみた
「ジィー・・・」
カバンの中には沢山の現金、通帳、ハンコ。そして2通の手紙があった。
一通は「愛美」宛
もう一通は
「ジャニス宛」だった
「・・・私宛てに・・?最初からこうなると考えていたのか・・・」
沢山の疑問が浮かんだ・・・
自分の死を予測・・いや・・覚悟をしていたのか・・・
このカバン類の仕込みはいつ行われたものなのか・・
もしや・・生きているのでは・・・
ジャニスは空を見上げた
「京介さん・・・あんた本当に死んだのかい・・・」
・
・
・
・
・
それから数時間後、ジャニスは東北新幹線に乗っていた
京介の指示により、愛美の安否を考え東北へ身柄を隠したのだった
「メモに記載されていたのは その病院の名前だった」
もし、ヒロシにてんてんの居場所が分かってしまえば確実に殺されていた
こうまでして彼女を守ったのは何故か・・・
「本当に・・綾瀬 千佳 以来の京介さんは、まるで自分が傀儡のようだった・・・
千佳だけではなく・・愛美へも依存をしていた・・いや・・傀儡に取りこまれたのだろうか・・・」
窓の外を眺めた・・・
流れる景色の中、ジャニスは自分の中の知り得る京介に問いた
「京介さん・・一体・・あんたは何を考えていたんだ・・・」
「・・・」
新幹線がトンネルに入った
暗闇の中を走る窓の景色に自分の顔が写った
「・・?」
ガラスに写る、京介の姿・・・
京介はポケットに手を入れた・・・
トンネルから新幹線が出た・・・
「フラッシュバックか・・・幻か・・」
ジャニスは何気にポケットに手を入れた
「カサ・・」
ジャニスは手紙をポケットに入れていたのを思い出した
「・・手紙・・を見ろと言うのか・・・」
手紙の封を開けた・・・
その内容はジャニスの知る、京介では無いような文面だった
「ジャニス、この手紙をお前が読んでいると言う事は、きっと俺は今この世に居ないと言う事になるだろう
愛美はとても過ごした時間の短い傀儡だった。そんな中、彼女は自分の夢を語り、夢を捨て、夢を見た。
大きな衝撃に耐えれる様に強くなれと言い続けたのだが、それはやはり困難だったようだ。
だが、あの時点で有名人の「てんてん」として愛美を抹消する事は不可能だった。
それだけでは無く、俺は彼女の想いを考えてしまった
千佳を失った後だけに傀儡を傀儡として見ていく事に
多少の疑問が感じ始めたんだ・・・
今考えるとあの時から俺は傀儡に取り込まれ始めていたのかも知れない。
ジャニス、愛美をよろしく頼む、彼女は最後に残る傀儡となるだろう。
正気で居るならば、彼女に何かしらの協力をしてやって欲しい。
もし、異常を来しているのならば、お前の判断で、その時は抹消してやって欲しい
彼女の為にも・・・
追伸、
この金は愛美に渡してやってくれ、もともとは彼女の物だ・・。」
「・・・」
ジャニスは自分宛の手紙を読むとぼんやりと外を眺めた・・・
「・・・」
・
・
・
・
・
「山形駅」
車内の放送は山形に着いた事を知らせた
ジャニスは山形で降りた・・・
「らしくねぇよ・・・京介さん・・」
ジャニスはジャケット内ポケットの中に手を入れた
「カラカラ・・」
ジャニスの手の中には、
他の傀儡達に飲ませた「安楽死」用の薬が入っていた
駅前を多少歩いた・・
「こうして、一人でこんなとこまで来るのは何年振りだろうな・・・」
寒空に舞う 粉雪がジャニスの頬を凍てついた・・・・
胸の奥に納得しきれない気持ちがあった・・・
「京介さん・・・あなたはお強い人なはずだ・・・」
手を上げてタクシーを止めた・・・
。
病室では「㈱ MIO」での飛び降り自殺、都内の爆破事件が何度もTVで流されていた
「・・・・」
『小川さん、検診の時間ですよ』
看護婦がいつもの様に検診をしにきていた
「・・・」
愛美は窓の外を眺めるだけであった・・・
「これが終われば一緒になる・・・一緒になる・・・強くなる・・・」
『さぁ、行きましょうね』
看護婦は愛美の言葉を相手にする事無く診察室へと連れて行った
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「東京駅」
京介のPCのファイルの中にはあるコインロッカーの場所と鍵の置き場が記載されていた。
「ここか・・」
データに記載されたロッカーナンバーを探した
「4542・・・死後死人・・まさかな・・」
「カチ・・」
ジャニスは駅のコインロッカーを開けた
中には、中くらいのカバンが一つあった
「・・・これは?」
ジャニスはもしかしたらとんでもない物かもしれない・・駅を離れた
人気のビルの裏路地で鞄を開けてみた
「ジィー・・・」
カバンの中には沢山の現金、通帳、ハンコ。そして2通の手紙があった。
一通は「愛美」宛
もう一通は
「ジャニス宛」だった
「・・・私宛てに・・?最初からこうなると考えていたのか・・・」
沢山の疑問が浮かんだ・・・
自分の死を予測・・いや・・覚悟をしていたのか・・・
このカバン類の仕込みはいつ行われたものなのか・・
もしや・・生きているのでは・・・
ジャニスは空を見上げた
「京介さん・・・あんた本当に死んだのかい・・・」
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それから数時間後、ジャニスは東北新幹線に乗っていた
京介の指示により、愛美の安否を考え東北へ身柄を隠したのだった
「メモに記載されていたのは その病院の名前だった」
もし、ヒロシにてんてんの居場所が分かってしまえば確実に殺されていた
こうまでして彼女を守ったのは何故か・・・
「本当に・・綾瀬 千佳 以来の京介さんは、まるで自分が傀儡のようだった・・・
千佳だけではなく・・愛美へも依存をしていた・・いや・・傀儡に取りこまれたのだろうか・・・」
窓の外を眺めた・・・
流れる景色の中、ジャニスは自分の中の知り得る京介に問いた
「京介さん・・一体・・あんたは何を考えていたんだ・・・」
「・・・」
新幹線がトンネルに入った
暗闇の中を走る窓の景色に自分の顔が写った
「・・?」
ガラスに写る、京介の姿・・・
京介はポケットに手を入れた・・・
トンネルから新幹線が出た・・・
「フラッシュバックか・・・幻か・・」
ジャニスは何気にポケットに手を入れた
「カサ・・」
ジャニスは手紙をポケットに入れていたのを思い出した
「・・手紙・・を見ろと言うのか・・・」
手紙の封を開けた・・・
その内容はジャニスの知る、京介では無いような文面だった
「ジャニス、この手紙をお前が読んでいると言う事は、きっと俺は今この世に居ないと言う事になるだろう
愛美はとても過ごした時間の短い傀儡だった。そんな中、彼女は自分の夢を語り、夢を捨て、夢を見た。
大きな衝撃に耐えれる様に強くなれと言い続けたのだが、それはやはり困難だったようだ。
だが、あの時点で有名人の「てんてん」として愛美を抹消する事は不可能だった。
それだけでは無く、俺は彼女の想いを考えてしまった
千佳を失った後だけに傀儡を傀儡として見ていく事に
多少の疑問が感じ始めたんだ・・・
今考えるとあの時から俺は傀儡に取り込まれ始めていたのかも知れない。
ジャニス、愛美をよろしく頼む、彼女は最後に残る傀儡となるだろう。
正気で居るならば、彼女に何かしらの協力をしてやって欲しい。
もし、異常を来しているのならば、お前の判断で、その時は抹消してやって欲しい
彼女の為にも・・・
追伸、
この金は愛美に渡してやってくれ、もともとは彼女の物だ・・。」
「・・・」
ジャニスは自分宛の手紙を読むとぼんやりと外を眺めた・・・
「・・・」
・
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「山形駅」
車内の放送は山形に着いた事を知らせた
ジャニスは山形で降りた・・・
「らしくねぇよ・・・京介さん・・」
ジャニスはジャケット内ポケットの中に手を入れた
「カラカラ・・」
ジャニスの手の中には、
他の傀儡達に飲ませた「安楽死」用の薬が入っていた
駅前を多少歩いた・・
「こうして、一人でこんなとこまで来るのは何年振りだろうな・・・」
寒空に舞う 粉雪がジャニスの頬を凍てついた・・・・
胸の奥に納得しきれない気持ちがあった・・・
「京介さん・・・あなたはお強い人なはずだ・・・」
手を上げてタクシーを止めた・・・
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