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屈辱・羞恥・教育・官能小説
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10:10:04


[Paranoia Cafe]




「カラン・・」




ここに来たのは・・何年振りだろう・・・



相変わらずの雰囲気・・・



豆の香りがほのかに香り



何処となく古ぼけた感じ・・




昔、よく通っていた頃を思い出した





『ジャニス、久しぶりだな』



『御無沙汰してます』



『ブラックか?』



『はい・・』




ジャニスは物静かに答えた・・




「コポコポ・・・」




昔から使っているコーヒーメーカーが目に入ってきた



まだ、こんなものを使っているのか・・・



そう思う反面、嬉しくも感じた・・




『はいよ』




「コト・・」




『ありがとう・・』




マスターは音楽をかけた・・




「~♪」




『フフ・・』




『どうした?』




『マスター・・相変わらずですね・・』




『うん?』




『昭和な音楽』




『ハハハ・・そうだな』





店内には昔懐かしの懐メロのような音楽が流れた・・






会話も少なくただブラックを飲みタバコを吸うジャニス・・・



ジャニスが来てるのにも関わらずのんびり音楽を聞いているマスター・・






店内に流れる曲に聞きなれた曲が流れた・・







「いつも私の事だけずっと思っててくれなくていいの 自分の夢にすぐムキになる・・・・」




「自分だけの神様 Love 平凡な Love 囁きが貴方の唇 宝石に変える・・・」




「天国にあなた一番近い島・・・」







『懐かしいな・・ジャニス・・』





『・・・』






ジャニスは下を俯いたままだった・・








『何で・・アイツ・・あんな事したんだろうな・・・』







「Love星の降る場所 Loveその場所に・・・」




「Love Let’s stay togethgr  Love 誰よりも天国にあなた一番近い島」
















「コポコポ・・・」





『マスター・・』




『なんだ?』





『人は・・・自分の意思で何でも思い考えて行動してると思いますか・・・』




『そうなんじゃないのか?』





『京介さんは・・そんな事にすら疑問を感じる人でしたよ・・』





『アイツは変わっていたからな・・』





『今なら分かる気がしますよ・・・何故「天国に一番近い島」を好んでいたのか・・・』





『確か・・携帯もその曲で鳴ってたな』





『・・・』





『本当に・・死んじまったのか・・京介は・・』




『ええ・・・』






「カラン・・・」





『マスター!いつもの』






ジャニスの座るカウンターの隣に女が座った




ジャニスは隣の女を見る事無くタバコを吸った








「フゥー・・・」







『あれ・・ジャニス君じゃない・・?』





横目で女を見た・・













「・・恵理・・」







『誰だ?お前・・・』






『えっ?違うの?マスター?』






マスターはジャニスが素知らぬふりをした事を考慮した





『恵理ちゃん、似てるけど別人なんだ、俺もさっき間違えたんだ』





『す・・すみませんでした・・』






女は間隣の席から一つ席を空けた







「そう言う事か・・・マスターが懸念したのは・・・」






ジャニスは金をカウンターに置き無言で立った





「ガタ」





『お客さん!これじゃ多いよ』





ジャニスは振り向く事も無く片手を上げた





「カラン・・・」




「バタン・・」














「あそこは時間が止まる場所だな・・」




「少し風に当たるか・・」







ジャニスは宛ても無く歩いた・・







「・・・」





立ち止まった







目の前にある大きなビルを見上げた







「株式会社 MIO」





世の中を混乱させ大きな衝撃と傷跡を残した㈱ MIO・・・




今や廃墟と化していた・・




入口にはボロボロの張り紙が一枚貼られ






窓ガラスが幾つも割れていた




京介の落下した場所へ行った




今も尚、血痕の後が残っていた・・・









「まるで獣に食いちぎられたかのような落下死体・・・」






そんな新聞の見出しを思い出した・・・







「コツコツコツ・・・」






ジャニスは脚が立ち止まった・・・










「現在のビルのオーナーは誰なんだ・・・」






「ピッピッ・・」





『プルルル・・・』





『お疲れ様です』




『店はどうだ?』




『いつも通りです・・』




『そうか・・一つ調べて欲しい事がある』




『はい』




『㈱ MIO・・覚えているな』




『はい・・』




『現在のオーナーを調べてくれ』






『分かりました・・』






「ピッ・・」





ジャニスはその時・・言われようのない何かを感じ取っていた・・・






「ニヤリ・・・再び始動するまで・・・温存しておかなければならないな・・・」







「カツカツカツ・・・」


































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